風信 #04



だまつて今日の草鞋穿く (山頭火)

from 2004 note

開廷時間25:00

お灸の先生がいうには
疲れを感じない人達に、
お灸をして体をだるくさせるんだって!
働けてしまう人、 頑張ってしまう人は
体が鈍感なんだって!
最後はちゃうと計算があうんだって!

というより、 その人のこころが
からだを拘束しているんだと思う。
その人個人のこころに、
どこか不幸があるんだと思う。
立ちどまったときに見える自分が
いやなんだと思う。
からだを鈍感にしておかないと
自分とむきあう時間が長くて
つらいんだと思う…

自分自身とお互いに
向き合える場所が
現実のなかにも、こころの中にも
確保されてないんだと思う

もう自分自身と法廷で
裁判をするしかないんだろう。
死角の隅に隠れている自分を召喚して
いくら時間がかかっても…


笑っちまえ !

いちぎょうにもみたないことばで
ぼくのせかいはかいたいした

きのうときょうのあいだになにがあるんだろう
えがおとなきがおのあいだになにがあるんだろう
ヒトとヒトのあいだになにがあるんだろう

ぼくはせかいをよみちがえていたんだ
おもいがどこにもとどかない

そこしかほんとうにいたい場所は無いのに
その場所はもう無いんだ

笑っちまえ、世界なんてこんなもん…
ニンゲンなんてこんなもん…

1日ぐらいで解体できる世界は
1日ぐらいで設計図も引けるはず
パーツが、またすこしだけ欠損・欠落したかも…
フン、見晴らしはずっとよくなったゾ

Hello World
Hello Myself

つぎはぎだらけだけど…
世界なんてこんなもん…
ニンゲンなんてこんなもん…
笑っちまえ !


異次元コンサート

深夜、ふと目が覚めた
さまざまな機械のインジケータが
赤や黄やグリーンの色で点滅している
まるで個々のいのちが自分の想いで
輝いているようにようだ

そのバックにはうっすらと
ハイビスカスの赤や黄の花、ブーゲンビレヤが
浮かび上がってとても幻想的

真夜中、僕の部屋でこんなハーモニーが
奏でられてるとは思わなかった
うっとりとその空間に取り込まれてしまった

機械は電気エネルギーをくって活動する生命体
無機的生命体、有機的生命体
この複数の異種の生命体からなる生命圏

いまこの空間は生きている
こいつらは俺以上に生活してると
寝ぼけ頭でそう思った
あっ、パソコンのデフラグソフトをかけたまま寝っちゃったらしい…


ちっちゃいとき
遠くの山の頂上のシルエットが
象がならんでいるように見えた
あの山の向こう側は
インドに続いてるんだと思った

ちっちゃいとき
雲のかたちがエベレストの
山のかたちに似ていた
天気がいい日には日本からでも
ヒマラヤ山脈が見えるんだと思った

ちっちゃいとき
タンポポの種子をみて
ちっちゃな星々が集まっている
宇宙だと思った
だからあちこちに飛んで
空へもどるんだと思った

タンポポの家は空のうえなんだ
てんでかってに空を舞ってても
空のうえには待ってくれてる
帰れる家があっていいなと思った

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